陽気なギャングが地球を回す
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2003/02/01
- メディア: 新書
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って云っても前に読んだ二冊とはちょっとノリが違うみたい。ひたすらに陽気で! 楽しく! 軽快に! って感じでテンポよく話は進んで行くのです。
あとがきに90分の映画みたいな話を、って書かれていたのですが、「ああ、そうそう!」って思っちゃった。
真剣に考えさせられたり、固唾を呑んで画面を見守ったり、時には涙を浮かべながら見るような映画も好きですが、なーんにも考えずに大声で笑って、大騒ぎして、見終わった後には難しい言葉を並べることなく、「面白かったね!」であっけらかんと片付けられちゃう映画も大好き。
今回のお話はまさにその勢い。「面白かったね!」って大声で云いたい。
それでも、それでも、だからって薄っぺらな作品だというわけではない。
自閉症の子供や、イジメなんかも話のなかでは起こってて、そういう真摯さを感じさせる。こういうノリの作品だからって手は抜かれてないと思う。
そして今回もキャラは絶品だった! こういう作品だからこそ、キャラは重要なんだろうけど。
やっぱ成瀬さんが人気あるんだろうなぁ。
私は、そりゃあ成瀬さんも素敵だとは思うけど、響野さんとか、犬っころみたいな久遠くんも大分スキ。
なんにも事件なんか起こらなくたって、この人たちが喋ってるのを永遠と聞いてたい感じ。
全然関係ないけど、成瀬さんって誰かに似てると思ったら(もちろん、見たことあるわけないから私の中のイメージがなんだけど)森博嗣の小説に出てくる犀川先生*1に似ている。喋り方とか(私の中のイメージが)。
まあ、兎にも角にもつまらないことごちゃごちゃ考えず、ページ捲れば気分爽快! って感じで。
ごちそうさまでした。