夕凪の街桜の国
- 作者: こうの史代
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2004/10/12
- メディア: コミック
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どこを巡ってたのか忘れたけど、どこかのサイトでたまたま、この本の感想を見かけました。なんだか読みたいと思わせる感想だったけど──ダメなんですよ戦争の話は。割とのめり込んで読んじゃう方なんで、しばらく浮上できなくなったりするのがコワくって。そんな訳でその時は無視してしまいました。
次は本を探してフラフラ入り込んだダ・ヴィンチのHPの「絶対はずさない!プラチナ本」っていう本の紹介コーナーで。
それでもやっぱ読めないって思って、その時もやっぱり無視。
そしたら昨日、あさのあつこさんの特集が載ってるカツクラ探しに本屋に行ったら、目の前にドーンと置いてあって──とうとう、目の前に現れたか、もう買えってことだね、って観念して買いました。
その日は高校の同級生とミニ同窓会みたいなのやってたんで、帰ってから風呂に入って、酒の入った眠い目擦りながら読み始めたのですが、読んでよかったっていう思いと、やっぱ読むんじゃなかったって思いが半々。でも読まなきゃいけなかったなぁ、ってのは思った。
戦争モノで見たマンガって云ったら、中学校の時に図書館に置いてあった「はだしのゲン」とか、あとアニメだけど、一度見たきり二度と見れない「火垂るの墓」くらいだけど、そういうのとはまた異質な感じがしました。なんというか、悲惨さで訴えていないっていうか。
上手く云えないんですが、戦争という出来事が大きな一つの、特別な出来事としてじゃなくて、個々の人間に降りてきている気がして、だから教科書に載ってるような遠い昔に起こった事件としてじゃなく、初めて自分と地続きで考えることが出来た気がします。
悲惨さや残酷さを全く表に出すことなく、淡々と戦争の無意味さを訴えてる。すごく心に響きました。ただ呑気に可哀想なんてこと思えなかったくらい。
──なんて、真面目なこと書いてみたりして。でもホント、酔いが覚めちゃったから(笑)。読んでない方は、機会があれば読んでみて下さい。