入院中に読んだ本たち
- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2003/11/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/05/21
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- 作者: 伊坂幸太郎
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2004/07/31
- メディア: 単行本
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まずは「アヒルと鴨のコインロッカー」。
やられた! 参った!
トリックにはそれほど衝撃を受けなかった、というか、まあ、ミステリィにはありがちなので、分かっても「ああ、なるほど」程度の驚きしかなかったのですが、それより寧ろ内容の方に衝撃!
悪魔めいた美青年から持ちかけられた広辞苑を狙っての書店強盗──なんて書いてるから、すっかり「陽気なギャング〜」のような明るいノリで余裕綽々で読み進めていたら、途中からイヤぁ〜な予感がしてきた。もしかしてこの話って切ない系?
ダメなんだよ、この手の話って! ハチ公物語をテレビで見て号泣して、次の日目を腫らして学校に行った人なんだから! そんなこと一言も書いてないから油断して読んで病院のベットの上で泣いちゃったじゃないか!
なんかミステリってよりも青春小説臭いです、コレ。思い切り主人公の成長物語、行きて帰りし物語だ。書店強盗なんて見事に通過儀礼になってるし、結局最後は決別して自分の実家、現実世界に戻っていくところなんてまさにその通り。
だからかぁ。私この話の終わりかたってむちゃくちゃ納得いかないんだけど*1、それでも好きだと思うのはそういう仕掛けがあるからか。
納得いかないのに、ストンと心に落ちてきて、切ないのに気持ちイイ。
逆に「グラスホッパー」がイマイチなのは、現実に戻ってこない主人公がキモチ悪くて座りが悪いのかも。
一気に読めるくらいに面白かったけれど、読み終わった後にフッと息を吐き出したくなる、あの感じがなかったんだよなぁ。
「チルドレン」は、イイ! とてもイイ!
ごちゃごちゃ考えることもなく、あっさりシアワセな気持ちにしてくれます。
陣内大好き! 永瀬も素敵! ラブラドールに焼きもちを妬く優子ちゃんもカワイイし、なんだかんだ云いつつ陣内と付き合い続けてる鴨居くんもイイ。
よくもまあ、こんな魅力的なキャラを生み出せるものだ。
ニコニコしながら、ずっとずっとこの人たちに付き合ってたいなぁ、って思いながら読んでました。
読み終わりたくなかった!
*1:納得出来ない理由を書くとネタばれになるので書けない! 読んだ人はなんとなく分かって下さい。私は河崎が大好きだったのに、なんでそうなっちゃうかなぁ?