読み終わりました、DIVE!!
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思ったよりも爽やかですっきりさっぱりな終わり方で、読んだ本の内容をしばらく引きずっちゃう私としてはホッとしました。
ホントに目に痛いほど輝く夏の空みたいに、明るく眩しく屈託のない話だと思います。
以下の感想はネタバレも含みますので、知りたくない人は飛ばして下さい。
「1」の感想の時に、キャラが肉薄なんて書いちゃいましたが、そうじゃなくて、なんとなくキャラの作り方が漫画的なんだって思いました。
だからって、それが面白くないってことでは全然なくて、寧ろ三人の個性が明確にされているせいでその対比が面白かった。
各巻ごとに主人公が変わり、その子達の背負ってるものや賭けていくもの明確になっていき、ついでに決め技がきまっちゃう。そして最後の「4」にて、さてオリンピックは誰の手に? っていうようなちょっと面白い形式でお話しは進んでいくから、「4」の面白さは、その3巻の間にお目当ての人が見つかれば面白さ倍増! って感じで、「4」はまるで一緒にスポーツ観戦でもしているようにお話しが進んでいきますから。
まあ、オリンピックが知季のモノになるのではと、薄々予想はついていたのですけど、それでもやっぱりドキドキしちゃう。
そして私が思わず肩入れしちゃったのは要一くんでした。
なんかさぁ、知季や飛沫は天賦の才を背負ってて、特に知季なんて一見平凡そうでなんにも持ってないって思われてたのに、実は素晴らしい才能を抱えてた──なんて、ガラスの仮面で例えれば(例えが古い?/笑)北島マヤちゃんみたいな感じで、それはとっても素敵だけれども、私は寧ろ姫川亜弓さんタイプの人に惹かれちゃう。
白鳥は優雅に見えるけれど、見えない水面下では必死に足を動かしてるのよ! みたいな(笑)。
メロスの逸話とか、“孤独の淵のぎりぎりに立って、初めて力を発揮する”なんて言葉とか、足元ふらふらなのに、知季やレイジが見ていると思ったら伸びちゃう背筋とか、胸がキュンキュンしてくるし、そしてなによりも最後の試合によりにもよって熱出しちゃうところとか!
本人に云ったら殴られそうだけど、健気なんだよねー。カワイそ過ぎてなんとかしてあげたくなってしまう。
「3」では、いい歳してお盛んそうなスケベじじいのいるホテルなんかに一人で乗り込んで行って、なんかされやしないかといらぬ心配までしてしまったほどに!
愛人でも秘書でもいいけど部屋を出ていかないでー4、要一と前原会長二人きりにして、なんかされたらどうすんのよう! って焦っちゃった。トイレではへんなアピールされてるしさ(笑)。
要一ってやっぱりママ似なのかしら……。
──いや、どーも感想からどんどん逸れていってますけど、そんな感じでむちゃくちゃ要一に肩入れして読んだ「4」は辛かったけど、結果的に皆が救われた形で終わらせてもらえたのが嬉しかった。
甘っちょろいこと云うようだけど、ハッピーエンドはやっぱり読んでホッとする。
でも、そんな状態で読んだ「4」の中で一番好きだったのは、レイジの話とサッチンの話かも知れない。
ああいう子たちにも、きちんとスポットライトを当ててあげるところが、とても好きだと思った。
まあ、富士谷コーチの「うちの息子が飛ぶんだ!」にもちょっと泣いちゃったけど。
そんな感じでワクワクしながら読めましたので、純粋に楽しかったです。
夏に読む本だな、コレは。